メキシコでは毎月税金の申告納付を行っていると思いますが、 取引に大きな動きがないにもかかわらず、支払う税金の金額に大きな変動が起こる事があります。 なぜ、このような金額の変動が起こるのでしょうか?
毎月申告納付している税金で代表的なものは「所得税(ISR)」「付加価値税(IVA)」であり、 申告兼納付書として利用されている"Linea de captura"発行がされているかと思います。 実際に、"Linea de captura"の内容を見てみると項目ががいくつか分かれており、 ISR personas morales(法人所得税) ISR retenciones por salarios(給与所得源泉税) ISR RETENCIONES POR SERVICIOS PROFESIONALES(専門家のサービスに対する源泉所得税) IVA retenciones(源泉付加価値税) IMPUESTO AL VALOR AGREGADO(付加価値税) 等 と複数に及びます。 納付が必要となる場合、"Linea de captura"の最終ページに金額が記載されますが、 この金額は上記各項目の総額となっているため、金額に変動があるのであれば、 どの項目が増減しているのかを確認するとよいでしょう。 今回のケースで考えられる可能性としては、いかが考えられます。 ①未実現の為替評価益による月次予定納税の増加 ⇒ISR personas morales(法人所得税) ②従業員給与や専門家への支払額の増加 ⇒ISR retenciones por salarios(給与所得源泉税) ISR RETENCIONES POR SERVICIOS PROFESIONALES(専門家のサービスに対する源泉所得税) IVA retenciones(源泉付加価値税) ③取引先からの支払がまとまって入金された ⇒IMPUESTO AL VALOR AGREGADO(付加価値税) ①のケース 法人税の月次予定納付額を計算する際、 月次の収益に対して係数を用いて、仮で課税所得を計算して30%を乗じて計算します。 この際、未実現の為替評価益も計算に含むため、評価益が出た場合は 法人税の月次予定納付額が大きくなります。 ②のケース 従業員給与や外部専門家へ支払を行う際、日本と同じように源泉所得税が発生します。 そのため、「従業員へ賞与を支払った」「公証手続を行った」「弁護士に依頼した」等といったケースが生じた場合、 会社として源泉した所得税が増えるため、最終的な納付額が大きくなることがあります。 ③のケース こちらは付加価値税(IVA)に関してですが、 IVAの申告及び納付は「"現金主義"で行われる」「毎月確定納付を行う」という事を確認ください。 会計処理の方法には「発生主義」と「現金主義」というものがあります。 簡単に言えば、 発生主義:お金の動きに関係なく取引実績に基づいて処理をする 現金主義:取引実績に関係なくお金の動きに基づいて処理をする という事です。 そのため、該当する1か月間での実際の現金の動きでIVAの申告及び納付は計算をされています。 もし、経費などの支払(支払IVA)が少なく、取引先からの回収(受取IVA)が多くなった場合、 必然的に最終的に納付するIVAの金額は多くなるという事です。
個別具体的な状況については、専門家への相談をおすすめします。メキシコにおける税務の実務に精通した専門家が、貴社の状況に合わせて回答いたします。
