債権の回収可能性の検討や貸倒引当金の考え方、税務上の論点についてご教示ください。
FRS(シンガポール会計基準)の109号が関連する箇所となります。IFRSへの収斂が進んでいるため、IFRS9号の「金融資産」の項目の考え方と基本的に一致しており、「予想信用損失モデル」という概念を採用しています。 etaxguide_cit_frs_109_tax_treatment-(2nd-ed)7dd1ce11-11e5-441b-84be-177a55a37a31.pdf (iras.gov.sg) 実際の信用損失事項(支払い遅延等)が発生する「前」に、見込みで信用損失(Expected Credit Loss=ECL)、いわゆる日本で言う貸倒引当金、の引き当てを行う、とするものです。 但し、損金に算入が可能となるのは、実際に債権の減損が発生した時になるため、予想信用損失の計上段階では未実現のため、損金に算入することができません。また、減損計上後、回収できた場合は、債権の減損の戻し入れ額は課税の対象となります。 ここでいう信用損失の範囲は、条文上には定義されていなく、支払遅滞等に加えて、コベナンツ違反等も含めてよいものと解せます。信用損失額の測定方法については、営業債権であれば、簡便法を用いることができ、債権の存続期間のうちに発生が予想される信用損失額(貸倒額=減損額)を実行金利法で現在価値に割引いた額を、引当てればよいとされています。
個別具体的な状況については、専門家への相談をおすすめします。シンガポールにおける会計の実務に精通した専門家が、貴社の状況に合わせて回答いたします。
