日本法人が100%出資している中国現地法人に対し、追加で中国居住者が出資します。引き続き日本法が中国現地法人をコントロールしたい場合、中国居住者の出資を何%以下に抑えるのがいいでしょうか。
本件は中国居住者が中国人か日本人かによって取り扱いが変わります。 1.中国人の場合 会社は中外合弁企業となり、この場合会社の最高意思決定機関は株主会ではなく、董事会となります。 何%以下であれば拒否権は持たないという出資比率は存在せず、董事に中国側を含めることを要求されるかどうかがポイントとなります。 董事会決議は法律上、普通決議と全会一致決議に分かれます。 定款変更や、登録資本金の増減、解散・清算などの決議は全会一致決議事項となります。 (定款に記載することでそれ以外の意思決定も全会一致決議事項とすることは可能) それ以外の会社の経営意思決定に関わる事項は普通決議によって決議されます。 全会一致決議事項は、文字通り出席董事全員が賛成することで初めて議決されることになります。 普通決議は、決議方法を定款で自由に定めることができ、一般的には出席董事の過半数で決議と定められていることが多いですが、3分の2以上の賛成で決議すると規定することも可能です。 董事会は、各出資者が出資持ち分の比率に応じた人数を当時として任命し組織されます。 注意事項として、中国資本が数%のマイノリティの場合でも、合弁となる届出を行う際に、中国側株主の指名する董事任命を要求されるケースがあります。 中国側の董事が任命される以上、全会一致決議が否決されるリスクが少なからず存在します。逆に、仮に合弁となった時に中国側から董事を出さない形で認可が下りれば問題となることはありません。 2.日本人の場合 この場合会社は独資企業となり、最高意思決定機関は株主会になります。 株主会は、普通決議(出席株主の過半数で可決)と特別決議(3分の2以上の議決権を有する株主によって決議)とがあり、特別決議は上記1.の全会一致決議事項と同様です。 よって、特別決議に対する拒否権を有するかは33%以上の持ち分があるかどうかによって決まることになります。
個別具体的な状況については、専門家への相談をおすすめします。中国における会社設立の実務に精通した専門家が、貴社の状況に合わせて回答いたします。
