ミャンマーの長期滞在について教えてください。
1.長期滞在のための規則と書類 ミャンマーにおける長期滞在には、物理的なオフィスや住居のほかに、法的に順守が必要な規則があり、それぞれ以下の通り、取得すべき書類として検査対象となっています。 規則名 英文名称 発行書類 罰則 1947年ビルマ移民法(臨時条項) The Burma Immigration (Emergency Provisions) Act, 1947 ビザ(Business Visa / Tourist Visa, etc.)/延長 USD3~5/日 1948年外国人登録規則 The Registration of Foreigners Rules, 1948. Form C 最長3年の禁錮、強制帰国、罰金 1940年外国人登録法 The Registration of Foreigners Act, 1940. FRC(外国人登録証) 2016年ミャンマー投資法 The Myanmar Investment Law, 2016 Labour Card 規定なし それぞれ、以下の通り詳述します。 2.ビザ ミャンマーにおけるビザの種類は14種類ほどあり、留学用の教育ビザや外交官用ビザ、宗教ビザなどもありますが、ビジネスで用いられるのはもっぱら観光ビザとビジネスビザです。 観光ビザもビジネスビザも、2023年9月現在、オンライン申請で取得することができますが、取得されるE-Visaはすべてシングルエントリー(=一度しか入国できず、出国すると無効になるビザ)となっています。 在外ミャンマー大使館においても申請が可能で、その場合はマルチプルリエントリー(=何度も入国できる)が取得できますが、有効期間は初回の入国後70日とされます。 両者の違いは、前者が観光のみを目的とするのに対し、後者が商務の際に求められるという点にありますが、実務上は後者の場合に招聘する会社が必要であり、また延長が可能なのは後者のみ、という点が異なります。 なお、コロナ対策は一般に消えていますが、入国時に保険の提示が必要である点は継続しています。 3. Form C 日本でいえば住民票に当たる、各行政区(Township)に存在する移民局(Immigration Office)での登録証明書をForm Cと言い、外国人はミャンマー入国後、原則として24時間以内に手続きを行いこちらを取得する必要があります。 なお、ホテルなど宿泊施設についてはホテル側が宿泊者の情報を管理、報告する義務があると定められており、こちらがForm Cに代わると認識されているため、実務上はホテルから賃貸のアパート/コンドミニアムなどに住居を移すタイミングで取得が必要になると解釈できます。 なお、入居時だけでなく、退出時にも手続きが必要となるため、注意が必要です。 このForm Cはビジネスビザの延長の際にも必要となりますが、外国人の扱いに慣れていない大家の場合、手続き方法がわからないなどと言われることもあるため、予め発行手続きの可否を確認することが望ましいと言えます。 また、Form Cは所持していなければ不法滞在として扱われる恐れがあり、警察などに提示を求められてそれができない場合、最悪強制帰国や禁錮を含む厳しい罰則が科せられます。 詳細な規則は法律に記載されておらず、実質各地の行政区が行政区長の判断で規則を運用しています。 4. FRC ミャンマーの外国人登録証は、英文でForeigner Registration Certificateで、別名Form Aとも呼ばれています。 ミャンマーに90日以上滞在する場合、各行政区の移民局で手続きすることが必要となります。 実務上は70日以上の滞在に伴うビジネスビザの延長に際し、同時に手続きして取得することが多い書類ですが、特にMIC企業の場合、Labour Cardの発行にも必要になるため、90日に満たない場合でも申請が必要なケースがあります。 特徴として、FRCはビザと直接的には関連せず、一度発行されたものが原則として生涯にわたり有効とされ、現地での婚姻、出産などの情報が記載されることになる点が挙げられます。 また、すべてのFRCは毎年の11月30日に有効期限が切れるとされており、有効期限の30日前までに更新手続きが行われる必要があるとされています。 取得、更新を行わない場合の罰則はForm Cと同様、強制帰国や最長3年の禁錮、罰金といった厳しいものであるため、確実に対応をする用意が必要です。 5. Labour Card ミャンマー投資法に基づいて設立された、いわゆるMIC企業で外国人を雇用する場合、マネジメント層での雇用とならない場合は、Labour Cardという一種の被雇用者証明書が必要となります。 こちらは、通常ビジネスビザを延長し、Stay Permitを取得した後で、各地区のLabour Officeにて申請、取得を行うことになります。
個別具体的な状況については、専門家への相談をおすすめします。ミャンマーにおけるビザの実務に精通した専門家が、貴社の状況に合わせて回答いたします。
