ミャンマービジネスにおける固定資産の処分
1.固定資産処分の選択肢 ミャンマービジネスにおいて、使用しなくなった固定資産を除去する場合、選択肢としては以下のものがあります: ・有償で譲渡する(=売却) ・無償で譲渡する(=譲渡) ・有料または無料で廃棄する(=廃却) 全てのケースにおいて、対象の固定資産を固定資産台帳から除去する必要があり、かつ固定資産を譲渡または廃却する旨の取締役会決議を作成する必要があります。 (都度、逐一の作成ではなく、処分対象の固定資産につき、まとめて決議することが可能です。) 次に、有償または無償で譲渡する場合には、譲渡先の相手と契約を締結し、印紙税処理を行う必要があります。 これらは、いずれもそれ自体を提出する必要はないものですが、会計上の証憑として意味を持ちます。税務当局が提出を要求する際に提出ができなければ、ペナルティーと合わせて対応が依頼されることが多いため、初めから対応しておくことが推奨されます。 有償または無償で売却する際にはまた、キャピタルゲイン/キャピタルロスを計上することになるため、たとえ利益がでていなかったとしても、こちらの申告が必要になります。 2.固定資産処分の流れ ミャンマー税法上の手続きも含めて、固定資産処分の流れは概ね以下のようにまとめられます: ・処分対象資産の情報確認(購入時のインボイス、固定資産台帳) ・固定資産処分の決議書作成 ・譲渡契約の作成と締結(=売買価格、条件の確定) ・譲渡契約の印紙税処理(1~2%の税率となります) ・キャピタルゲイン税の申告・納付(取引から30日以内) ・キャピタルゲイン税の年次申告(年度末より3か月以内) キャピタルゲイン税の申告については、取引単位で求められる「Transactions Capital Gain Tax Return」と、年次申告としての「Consolidated Capital Gain Tax Return」があり、売却する固定資産の金額(売却金額)が年間合計でMMK10,000,000を下回る場合を除いて、いずれも申告・納税義務が発生します。 3.固定資産処分の留意点 ミャンマーの固定資産は、会社の事業の内容を規定する重要な資産と見なされる一方、試用期間が1年以上と見なされるものであれば、どれでも固定資産として扱われる側面もあるため、逐一の処分に多くの工数を要する手続きが発生します。 特に、譲渡を行う際には取締役決議にとどまらず、利益が出なくてもキャピタルゲイン税の申告が求められる等、手間がかかります。 この点、コンプライアンスを満たしながら、少しでも工数を抑えられるよう、固定資産処理のタイミングを決め、できるだけ30日以内に網羅的に処分する形でスケジュールを組んで対応することを推奨いたします。
個別具体的な状況については、専門家への相談をおすすめします。ミャンマーにおける税務の実務に精通した専門家が、貴社の状況に合わせて回答いたします。
